ゆるキャラ大集合!手広く商標権を取得しているのは、あのゆるキャラ!!

  • 2020年9月15日
  • 2020年8月19日
  • 商標

ゆるキャラグランプリ2020 HP より(リンク

 本記事では、「ゆるいマスコットキャラクター(以下、ゆるキャラ)」に関する商標情報や、気になる「ゆるキャラ」を紹介していきます。地方創生を期待して多くの「ゆるキャラ」が誕生していますが、商標登録の実態はどうなっているでしょうか。

 その「ゆるさ」に癒されながら、以下の観点でせっせと調べてみました。

・人気のある「ゆるキャラ」程、商標登録の区分数が多いのではないか?(区分についてはこちらをご参照ください)

・あのレジェンド級「ゆるキャラ」は、やはり手厚く権利保護されているのか?

・最も ”ゆるい” のは、どの「ゆるキャラ」だ!?(おまけ)

 複数回出願することで「ゆるキャラ」について手厚く商標権の保護を図っている自治体もあれば、商標出願は無いものの手広くグッズ販売を行っている自治体もあり、様々な実態が見えてきました。

ゆるキャラについて

「ゆるキャラ」は以下三条件を満たすものであり、みうらじゅん氏によって考案されました。

ゆるキャラ三条件

一、郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。
一、立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること。
一、愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせている事。

みうらじゅんインタビュー 「最近、俺自身がゆるキャラになってる?」

 そして「ゆるキャラグランプリ」は、全国からエントリーされた「ゆるキャラ」への投票数によって順位を決めるものです。当該グランプリは2010年より開催され、2020年9月25日(金)まで投票受付中の「ゆるキャラグランプリ2020」をもって、その終止符が打たれます。グランプリが終了してしまうのは寂しい限りですね。

 そこで、まずは2010 – 2019年の1 ~ 3位キャラ+2019年4 ~ 30位キャラに関する商標出願の状況や、代表的な「ゆるキャラ」について、ゆるく紹介していきます。

1 ~ 3位キャラ vs 4 ~ 30位キャラ(商標区分数の比較)

2010年 – 2019年 1 ~ 3位キャラ

 図1は、2010年 – 2019年のゆるキャラグランプリにて1 ~ 3位だった「ゆるキャラ」に関する商標情報を纏めた図です。

図1:上位入賞キャラとその商標情報

(図の見方)
 ・1行目に記載の1 ~ 45:商標登録出願がなされた区分。(区分についてはこちらをご参照ください)
 ・同じ「ゆるキャラ」にて商標出願が複数ある場合は、それぞれの出願で指定された区分を纏めて表記。(「商標番号」列に ”等” と記載されたもの)
 ・薄いブルー:商標出願が見当たらない案件(「ぎんにゃん」等))
 ・グレー:過去に1 ~ 3位入賞実績が有る案件(「いまばりバリィさん」等)

 2010年王者「ひこにゃん」、2011年王者「くまモン」、2013年王者「さのまる」など、有名「ゆるキャラ」が数多く名を連ねています。そして1 ~ 3位に複数回の入賞実績がある「ゆるキャラ」は5体おり、図2に示す3体については見事リベンジを果たして王者に輝いています。

図2:リベンジを果たして王者に輝いたゆるキャラとその商標情報

 「ぐんまちゃん」は2年連続で3位という悔しい結果でしたが、2014年には見事に1位となりました。被っている帽子が緑色なのは、群馬県が全国有数のレタス産地であるためでしょうか?そして小さすぎるその帽子は、頭を防護するという機能をあまり果たしてなさそうです。まぁ、可愛ければ何でもいいですね。

 そして静岡県浜松市の「出世大名家康くん」は、2013年2位の後、2015年に見事1位となりました。2014年は出場を見送ったようです。色々と大人の事情があったのかもしれません。2015年にはその鬱憤?を晴らして王者となり、さぞ嬉しかったでしょうね。

 家康くんは昨年、準グランプリながらも一昨年の10倍近い115万票余り獲得したことから、ゆるキャラ®グランプリ2014の「応援団」として、アンバサダーの「くまモン」、「いまばり バリィさん」や「さのまる」と一緒になって、グランプリを盛り上げる一員として参加する。

ゆるキャラ®グランプリ2014 家康くん不参加を表明

 ところで、この「出世大名家康くん」の顔にどこか違和感を感じるのは私だけでしょうか?

 何故鼻の横に髭があるのか?
 何故口が真っ黒に塗りつぶされているのか?お歯黒なのか?

・・・など。

 「出世大名家康くん」の色々な表情が掲載されているデザインマニュアルを眺めたら、その疑問が解決しました。

 まず、「痛」を眺めてみます。痛くて目が閉じているにも関わらず、口は相変わらず「▼」であり、どこか歓喜している雰囲気も醸し出されています。それは「驚」についても同様です。目が見開いてビックリしている様子ですが、口は「▼」であり、何か妙な表情。「てか、どうして鼻が白くなるの?」という印象も受けます。

「出世大名家康くん」デザインマニュアル より(浜松市, PDFリンク

 みなさんは「出世大名家康くん」のお顔について、正しく認知できたでしょうか?

 実は、私がずっと口だと思っていた「▼」は髭であり、たまに白くなる鼻(と思っていた部位)の方が口を表しているようです。そうやって見ると、口はそれぞれの感情に応じて相応しい形状をしていますね。

 ん?そうすると口よりも下に赤らめた頬があっておかしくないか?という思いもありますが、それも含めて「ゆるキャラ」ということなんでしょうね。

 少々脱線してしまったので、また商標の話に戻ります。

2019年 4 ~ 30位キャラ

 図3は、「ゆるキャラグランプリ2019」にて4 ~ 30位にランクインしたゆるキャラとその商標情報を示す図です。

図3:「ゆるキャラグランプリ2019」4-30位キャラとその商標情報

 図1における1 ~ 3位キャラ達の商標情報と比べると、全体的に区分数が少ない印象を受けますね。

 ここで、上記の1 ~ 3位キャラ(2010 – 2018年)と4 ~ 30位キャラ(2019年)における、商標の区分数を比較してみます。なお、「区分」とは、製品やサービスのカテゴリを示すもので、1 ~ 45の合計45分類あります。一出願一区分の場合もあれば、一出願多区分の場合もあります。(区分についてはこちらをご参照ください)

 それぞれの1体あたりの区分数は以下のとおりです。1 ~ 3位キャラの方は1体あたりの区分数が「8.35」であり、4 ~ 30位キャラと比べてより多くの製品・サービスに携わっているものと推測できます。

 なお、特許庁より発行の「特許行政年次報告書2020年版(特許庁HPリンク)」によれば、商標の一出願に含まれる平均区分数は「2.88」とのことです。(2019年, 国際商標登録出願を含む)
 「ゆるキャラ」のように様々なグッズ・ビジネスに関わる商標出願となると、他の商標出願よりも自然と区分数が増えてしまうのでしょうね。

レジェンド級「ゆるキャラ」の商標登録

 次に、レジェンド級「ゆるキャラ」であるくまモンの商標登録状況を見ていきます。くまモンは熊本を超越して様々な活躍を見せており、「ゆるキャラ」最大の功労者なのではないでしょうか。海外進出も果たしており、日本を代表するキャラクターと言っても過言ではありません。

 そんなくまモンに関する商標登録は、合計で7件ありました。文字やロゴについて複数の出願があり、色々な区分について段階的に出願されています。区分数は合計29区分であり、「ゆるキャラ」の中で最も多い区分数でした。(筆者調べ)

 最初の出願は2010年8月であり、区分は16類(紙製包装用容器 等)のみでした。そして2012年3月には、一気に合計28区分も指定した商標出願がありました。「ゆるキャラグランプリ2011」に優勝して認知度&ビジネスが一気に拡大したことに伴い、商標権の手厚い保護を図ったようです。

 そして2012年7月には、2012年3月に出願済みの「24類」にて新たに商標出願しています。3月の出願では24類の中で「織物,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)・・等」を指定していますが、7月には、同じ24類にて「かや, 敷布, 布団・・等」を指定しています。布団等にて新たにくまモングッズを販売することとなったのでしょうか。同じ区分においても複数件の出願があることからも、くまモンを活用したビジネスへの熊本県の本気度がうかがえます。

 最後に、くまモン以外の「ゆるキャラ」における複数件の商標出願実績について紹介します。

複数の商標出願がある「ゆるキャラ」3体

 くまモン以外にも、複数の商標権によって手厚く保護された「ゆるキャラ」がいます。

さのまる(栃木県佐野市)ゆるキャラグランプリ2013 第1位

 さのまるのロゴに関して、1件目は5区分を指定して出願し、その後に12区分を指定して追加で出願しています。

ちりゅっぴ(愛知県知立市)ゆるキャラグランプリ2017 第2位

 ちりゅっぴくまモンと同様に、ロゴと文字を分けて同日に出願しています。1件目は6区分を指定して出願し、その後に別の6区分を指定して追加で出願しています。

くるっぱ(福岡県久留米市)ゆるキャラグランプリ2019 第9位

 くるっぱは、なんと1件目から22区分を指定して出願しています。まずはロゴで出願し、その後に「くるっぱ」の文字にて追加で出願しています。

 ロゴ or 文字 や出願の区分数に着目すると、各キャラ・各自治体によって出願方針の相違が見えてきて面白いですね。

まとめ

 以上、「ゆるキャラ」の商標情報について、気の向くままに調べて紹介しました。ポイントは以下のとおりです。

・「くまモン」は手厚く商標権で保護されている(区分数:合計29区分)

・「ゆるキャラグランプリ」上位キャラは、商標出願の区分数が多い傾向にある

・各ゆるキャラ/各自治体によって商標出願の方針が異なる

 ゆるキャラグランプリ2020は、2020年9月25日(金) まで投票可能です。記念すべき最後のゆるキャラグランプリに、ゆるい一票を投じてみてはいかがでしょうか。

おまけ:最も ”ゆるい” ゆるキャラ3体

 最後に、個人的に最も ”ゆるい” と感じたゆるキャラ Top 3を紹介します。

第3位:ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男Ⅲ世(長野県白馬村)

 第3位は、ゆるキャラグランプリ2019 第12位であるこのキャラ。やる気の無いオーラが醸し出されていて好印象です。

ゆるキャラグランプリHPより(リンク

第2位:にしこくん(東京都)

 第2位は、ゆるキャラグランプリ2011 第3位であるこのキャラ。全然可愛く無い(←失礼)のに、何処かゆるさを纏っており印象深いキャラクターです。

ゆるキャラグランプリHPより(リンク

第1位:安田朗(高知県安田町)

 第1位は、ゆるキャラグランプリ2019 第7位 であるこのキャラ。第2位 & 第3位のキャラはしっかりした足が備わっているのに対し、この安田朗は尾ひれで頑張って自立しています。そこにはどこか不安定さが感じられます。安田朗は、冒頭で紹介した「ゆるキャラ三条件」を全て満たした素敵なキャラクターなのではないでしょうか。なお、読み方は「やすだあきら」ではなく、「あんたろう」です。

ゆるキャラグランプリHPより(リンク

以上

(備考)
・検索DB:J-PlatPat
・検索日:2020.7.22

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