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商標の役務(えきむ)とは?

商標登録について調べていると「役務」という見慣れない用語が出てきます。

でも商標登録をするときには、この「役務」の意味や仕組みを理解しておくことがとても大切です。
ここを理解していないと、せっかくお金をかけたのに間違った内容の商標権を取ってしまうことにもなりかねません。

この記事では、商標の「役務」について、基本的な重要ポイントをサクッと解説します。

「役務ってなに?」という方はぜひご一読ください。

商標の役務とは?

商標の「役務」とは、サービスのことです。
役務は「えきむ」と読みます。

商標権は、「商標(ネーミングやロゴなど)」と「商品・役務」のセットで一つの権利になります。
商標登録をする際、登録したい「商標」だけでなく、その商標を使う対象の「商品・役務」を指定しなければなりません。

そのため、「役務」は商標権の重要な要素の一つとなっています。

商標の役務の区分

商標の役務は、その内容により複数の「区分」に分かれています。

区分は、商品と役務を合わせて、全部で45つの区分があります。

役務の区分は、35類〜45類までの11種類の区分があります。

具体的には、下記の区分がそれに当たります。

 

区分この区分に含まれる主な役務の内容
35広告、事業の管理、小売・卸売
36金融、保険、不動産の取引
37建設、設置工事、修理
38電気通信
39輸送、旅行の手配
40物品の加工その他の処理
41教育、娯楽、スポーツ、文化活動
42コンピューター、ソフトウェアの開発
43飲食物の提供、宿泊施設の提供
44医療、美容、農業のサービス
45冠婚葬祭、警備、法律のサービス

役務だけでなく、「商品」の区分も知りたい場合は、区分一覧表 をご参照ください。

商標の役務の例

各区分の代表的な役務は次の通りです。
もちろん下記の他にもさまざまな役務がありますが、各区分にどんな性質の役務があるのかのざっくりとしたイメージをつかんでいただければと思います。

  • 35類:経営の診断又は経営に関する助言
  • 36類:資金の貸付け及び手形の割引,建物の貸与
  • 37類:建設工事
  • 38類:電話による通信
  • 39類:鉄道による輸送,旅行者の案内
  • 40類:金属の加工,裁縫
  • 41類:セミナーの企画・運営又は開催,インターネットを利用して行う映像の提供
  • 42類:電子計算機用プログラムの提供,デザインの考案
  • 43類:飲食物の提供,宿泊施設の提供
  • 44類:医療情報の提供,美容
  • 45類:ファッション情報の提供,訴訟事件その他に関する法律事務

役務を追加することができるか

商標登録の出願をした後に役務を追加することはできないルールになっています。

そのため、出願手続をしてから「この役務を書き忘れた!」とか「この役務も必要になった!」と思っても、すでに出願してしまった内容に追加することはできません。

しかし、新しく出願し直すことはできます。
もう1件新規の出願をして、その出願において追加したい役務を書きます。

もう1件分の費用がかかってしまいますが、これで実質的に商標登録に役務を追加したのと同様の効果※1が得られます。

詳しくは下記の記事をご覧ください。

※1 2件目の新規出願については、1件目の出願日ではなく2件目の出願日を基準に似た商標がないかなどの審査がされます。そのため、厳密には1件目の出願に役務を追加するのと全く同じ効果ではありません。

まとめ

最後にまとめです。

  1. 商標の「役務」とは、サービスのこと
  2. 役務の区分は、35類〜45類までの11種類の区分がある
  3. まずは各区分にどんな性質の役務があるのかのざっくりとしたイメージをつかんでおこう
  4. 商標登録の出願をした後に役務を追加することはできないので、もし後から役務の追加が必要になったら、新たに出願し直そう

最近は、世の中にこれまで無かったような新しいサービスもどんどん生まれてきています。

「形」のないサービスに使う商標を登録するときは「役務」を指定することになりますので、商標の「役務」について理解を深める必要性は、以前より高まっていると言えるでしょう。

商標登録をするときは、「役務」の基本もしっかりと押さえておきましょう!

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