「どこかにビューーン!」を利用してどこかに行きたい!
そんな思いを起点として、知財グルメ旅を実施しました。
「どこかにビューーン!」とは、所定のJREポイントを利用して、ランダムで示された4択の新幹線駅の中から ”どこか” へお得に行けるサービス。 行き先が勝手に決まることから、旅に出る前からワクワクすることができます。(参考:どこかにビューーン!)
都合により宿泊は難しく、日帰りでの決行となります。1日でどのくらいの知財を堪能することができるか!? 知財マニアの同志C氏とともに、2名にて満喫してきました。
提示された行き先候補は以下の4つ。どこに決まっても美味しいグルメを堪能できそうです。
- A:山形駅
- B:一ノ関駅
- C:二戸駅
- D:燕三条駅
果たして行き先はどこになるのか・・・!?
申し込みボタンを押下し、翌日には、行き先決定のメールが早速届きました。

「どこかにビューーン!」 HP画面
行き先は山形駅!!!そして始発&最終の新幹線なので、1日まるごと堪能できることに!
- <旅程>
- 行き: 6:12 東京駅発 – 8:58 山形駅着 つばさ121号
- 帰り: 20:43 山形駅発 – 23:28 東京駅着 つばさ160号
山形といえば真っ先に「さくらんぼ」が浮かびますが、他にも美味しい食べ物が多いはず!一体どんな名物があるのか?
まずは手始めに、出願人が「山形県」である商標を調べてみました。

出願人:山形県 でヒットする商標110件の称呼を示すワードクラウド(ユーザーローカル AIテキストマイニング を使用)
なんと、美味しそうな結果に!
「ショクノシホー」は「食の至宝」ですし、グルメ旅を後押しする「おいしい」「オイシー」という、期待溢れるワードも抽出されています。

初めて知りましたが、空港の愛称が「おいしい山形空港」「おいしい庄内空港」なんですね。空港の愛称は、その土地の「顔」となる概念に違いないはず。これは知財グルメ旅として、素晴らしい行き先となった予感がします。
それでは山形駅への日帰り知財グルメ旅、行ってきます!

なお、万全を期すため、サウナの聖地 @ 上野 にて前泊です。
くじで1等(無料券10回分!)が当たり、ここから既に波乱が始まっていた。。
目次
【1】6:06 ~寝起きサウナ後の上野駅~
寝坊せず、朝からサウナで調子を整え、完璧な立ち上がりを見せます。
オール明けで酔いつぶれた者がいる若者軍団にどこか懐かしさを感じながら、いざ上野駅へ!

曇天の上野駅
久々に上野駅へ来ましたが、”東北地方への入り口感” があって、趣深いですね。トラベルミステリー作家・西村京太郎さんの作中でも度々登場する駅です。
気分上々で新幹線改札を抜けたところで、コーヒーの自動販売機に出会います。

こちらは、蓋が付いた状態でホットコーヒーを提供してくれる優れもの。90秒程の待ち時間にはコーヒーの香りが漂ってきて、いい感じです。早速の知財ネタなのでは??と思い、知財グルメ旅の心強いお供、J-PlatPat をたたこうとすると・・・

ほああああああ!メンテナンス!!なぜこのタイミングで・・!!!
J-PlatPat は無料かつログイン無しで特許や商標の検索ができるいいヤツですが、機能拡充のため、度々メンテナンスがあるんですよね。こればかりは仕方ないです。
URLに “sorry” とありますが、謝る必要はないです。我々がこうして休日を楽しんでいる間にも、お仕事に従事されている方々がいるということ。感謝しなくてはなりません。
なお後日調べたところ、当該自動販売機を開発しているトーヨーベンディング社から、以下の実用新案が出願されていました。送風機52の働きによって、コーヒーの芳香を排出管58から放出するというアイデアです。待っている間に香りが漂ってくるのは素敵ですね!ボタンを押して待っている間にも、コーヒー体験が既にスタートしているということです。
実全平03-078382(J-PlatPat リンク)
J-PlatPat のメンテナンスに若干凹みながらも、気を取り直してプラットフォームへ向かいます。改札から地中深くへ潜らねばならず、意外と移動時間がかかることに。この辺で少し心がざわつきはじめます。
プラットフォームへ到着。どうやらまだ新幹線は到着していないようで、ホッとしながらコーヒーを一口。しかし時計をみると、時刻は発車時刻1分前。
そして長いプラットフォーム上で遠く彼方に目を運ぶと・・・何やら車両らしきものが、小さく見えているではないですか!
・・・ダッシュ!
蓋からはみ出る熱いコーヒーを手に浴びながら、予想外の事態に若干ニヤつきながらダッシュ!!
半分諦めモードになるも、なせば成ると信じてダッシュ!!!
・・がしかし。定刻通りに発車する優秀な新幹線の前では、力及ばずでした。無念。ダッシュしているにも関わらず、つばさはどんどん小さくなっていきました。
なんということ。
「どこかでビューーン!」の指定列車に乗り遅れて後続列車に乗る場合は、乗車券分は有効であるものの、別途特急券が必要になります。(参考:JR東日本 Q&A )
せっかく「どこかにビューーン!」で山形駅を引いたのに。事前に商標を調べて、「おいしい」旅になるはずだったのに。。

失意の中で見上げた電光掲示板
少なからずショックを受けるも、過ぎたことを気にしても仕方ないです。気を取り直して、特急券を手配し、少し後の「やまびこ」に乗ることにします。また、到着時間が遅れることを考えて福島乗り換えにて、最終目的地を「米沢駅」へと変更しました。
「どこかでビューーン!」の帰路は、指定列車であれば途中の駅から乗車することもOKなので、あえて終点まで行かずに現地での時間を長くする作戦です。
【2】8:37 ~急遽やまびこで福島駅へ~
旅にトラブルはつきもの。やまびこに乗車したらすっかり気持ちは切り替わり、福島駅で発見できそうな知財として「若桃の甘露煮」のことを思い出していました。以前から気になっていたアイテムであり、是非食べてみたい逸品です。
文部科学大臣発明奨励賞|公益社団法人発明協会(HP)より引用
がしかし、改札内においては遭遇できず。駅近くのお店で販売してそうな情報をネットから得るも、10時にならないと開店せず。
残念ですが甘露煮は次の機会とし、米沢駅へ向かいます。
【3】9:23 ~ラーメンだけでなく蕎麦も名物?米沢駅へ到着!~
トラブルはあったものの、米沢駅へ到着!
学生時代に自動車の免許合宿にて訪れて以来、約20年ぶりの米沢駅です。のぼり旗に書かれた「すき焼きのまち」が気になります。

朝の米沢駅
米沢といえば「米沢ラーメン」や「米沢牛」が有名で、いずれも地域団体商標として商標登録されています。お昼ご飯と夕飯は、この2つで確定。あと何を食べようか、商標など調べていると・・こんなものを見つけました!
ラーメンだけでなく、そばも推している様子!これは是非体験しなくてはなりません。米沢ラーメン、米沢牛、蕎麦。たくさん歩いてお腹を空かせることを決意しました。
この時点でまだ朝ごはんを食べておらずでしたが、もう少しの我慢。まずは米沢ラーメンのお店がオープンする 11:00 までの間に、徒歩で上杉神社へ向かいます。
- 上杉神社
- 戦国武将・上杉謙信を祭神として、米沢城本丸跡に建立。参道の舞鶴橋には「毘」と「龍」の旗が掲げられ、謙信の信仰を象徴する。隣には、米沢藩の第9代藩主・上杉鷹山を祀る松岬神社がある。(参考:上杉神社|観光スポット(米沢市・置賜地方)|やまがたへの旅)

米沢駅周辺で雪解けを待つバス

最上川沿いの松川河川敷
まだまだ雪が残る3月頭ということもあり、観光客は少なめです。というか、歩いている人はほぼいません。遠くに際立つ尾根の稜線を眺めながら、足元に注意しながら、上杉神社へ向かいます。
20分ほど歩き、到着です。
しかしこのあたりで、空腹も限界に・・・すると神社横にて「玉こんにゃく」を発見!白い湯気の間から顔を出す、味が染み込んだ丸い姿がたまりません。とても美味しくいただきました。

「山形名物玉こんにゃく」は、地域団体商標として商標登録されています。ラーメンと並んで、山形の顔ですね。
- 山形名物玉こんにゃく(商標登録第5564311号)
- 山形県こんにゃく協同組合が商標登録した、山形県内で製造・加工された玉こんにゃく。醤油の香りと味がしみ込んだ丸いこんにゃくで、からしを添えて食べるのが一般的。県内の祭りやイベント、観光地などで広く提供され、山形の代表的な名物として親しまれている。(参考:商標登録第5564311号 山形名物玉こんにゃく(やまがためいぶつたまこんにゃく) | 経済産業省 特許庁 )
腹ごしらえを終え、上杉神社へ向かいます。お堀に積もった雪の上には動物の足跡が残っており、風流な景色です。

上杉神社

上杉鷹山公
- 上杉鷹山(うえすぎ ようざん)
- 江戸時代中期の米沢藩第9代藩主で、藩政改革を成功させた名君として知られる。1751年、日向高鍋藩主・秋月種美の次男として生まれ、16歳で米沢藩主となる。当時、藩財政は逼迫しており、鷹山は質素倹約を自ら実践。農業振興や殖産興業を推進した。信念を示す「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬ成りけり」という言葉が有名。米国のJ・F・ケネディ大統領は、「日本で最も尊敬する政治家」として上杉鷹山の名を挙げたとされる。
なせば成る。
そう信じて上野駅でダッシュするも、「つばさ」には乗れませんでした。これはきっと、あまりにも油断していたからでしょう。成りようがなかったのだと思います。事前準備や慎重な検討を「なさぬ」ままでは、焦って小手先の頑張りをしたところで、何事も「成らぬ」のだと実感しました。
そして神社でお参りを終えると、11:00 が近づいてきました!神社横にある博物館は後で訪れるとして、待望の「米沢ラーメン」が待つお店へ向かいます。

米沢市上杉博物館
【4】11:10 ~納得の地域団体商標!美味しすぎた米沢ラーメン~
とうとう来ました、米沢ラーメン!
- 米沢らーめん(商標登録第5467437号)
- 独自の製法で作られた細麺が特徴で、米沢の食文化を代表する存在。協同組合米沢伍麺会は、製造規格や商標使用管理規定を策定し、米沢らーめんの伝統と品質を守り続けている。(参考:商標登録第5467437号 米沢らーめん(よねざわらーめん) | 経済産業省 特許庁 )
地域団体商標にも登録されている「米沢ラーメン」。見た目からして、以下の3択なのでは?と期待しています。
- 美味しい
- すごく美味しい
- とっても美味しい
シンプルな「中華そば」を注文し、待つこと数分。美味しそうなラーメンが運ばれてきました。写真撮影は手短に済ませ、早速いただきます。

お食事処 やまとや
正解は「③とっても美味しい」でした!
あっさりしたスープ、細めのちぢれ麵、そして存在感のある分厚いチャーシューとの、ビューティフルハーモニー!来た、見た、おいしかった!!
・・と、少し高揚する程の美味しさでした。ちぢれ麺のスパイラル要素がスープを多く絡めとり、その結果美味しく感じるのでしょうか。
以下は、スープの味、清濁、麺の形状 における二軸マップです。米沢ラーメンはいずれも右下の象限に位置しており、独自ポジションを確立していますね。

米沢らーめんとは?|米沢麺業組合(HP) より引用
さて空腹が満たされたので、上杉博物館へ向かいます。

上杉博物館では、上杉家の歴史や文化が紹介されており、上杉鷹山の藩政改革や産業振興にも焦点が当てられていました。館内ではその歴史や技術も展示され、「鷹山シアター」では鷹山の功績を映像で学ぶことができます。
そして鷹山が推奨した織物業は「米沢織」の発展につながり、「米沢織」は、地域団体商標として商標登録されています。
- 米沢織(商標登録第5026436号)
- 山形県米沢市で生産される織物。2007年商標登録。その起源は、米沢藩9代藩主・上杉鷹山が藩財政再建のため、武士の妻女に織物技術を習得させたことに始まる。新潟県小千谷から技術者を招き、縮み織の技術を導入。その後、養蚕の発展とともに絹織物へと転換し、現在では高級服地として定評がある。(参考:商標登録第5026436号 米沢織(よねざわおり) | 経済産業省 特許庁 )

米沢織ハンカチ
【5】13:30 ~ラーメンだけじゃない!やっぱり蕎麦も食べないと~
上杉博物館を後にし、米沢駅へ戻ります。
そしてここで、今後のプランを考え始めます。夕飯は米沢牛を食べるとして、「ラーメン県そば王国」の蕎麦はいつ食べたらいいんだ?この後は温泉にも入りたいし・・。
・・今しかない!
となり、駅に向かう道中でお蕎麦もいただきました。
さっき米沢ラーメンを食べたばかりですが、旅行中は別腹。それに米沢ラーメンは朝食だと捉えれば、お蕎麦はお昼ご飯です。全く問題ありません。

米沢駅から900m「そばや伝右エ門」
お味は、こちらもやはり「③とっても美味しい」でした!柔らかい揚げ餅と蕎麦のベストミックス。そば王国を名乗るにふさわしい揚げ餅蕎麦。完食し、しあわせな満腹感を得ました。
その後はお隣の「置賜駅」へ向かうべく、1時間に1本の電車に遅れないよう足早に米沢駅へと歩きます。

隣駅である置賜駅へ移動
【6】14:30 ~本日2回目のサウナ!白銀のととのい体験~
電車で数分。置賜駅に着きました。
徒歩圏内の温泉施設へと早速歩いていきます。
雪景色を楽しみながら15分。目的地「賜の湯」に到着です。

ハロ(日暈)に向かって歩き、賜の湯へ
名物である「砂湯」が気になるものの、米沢牛まであまり時間に余裕がないので、温泉+サウナのチケットのみ購入して入場します。露天風呂から雪景色を眺められるだなんて、想像するだけでたまりません。

露天風呂から全裸で臨む白銀世界(賜の湯近傍にて着衣状態で撮影)
そして今朝に続いて、本日2回目のサウナも堪能しました。前泊した上野の「北欧」はサウナ室が熱くて長くいられなかったのですが、ここは白銀の世界。思い切ってサウナ室にしっかりと入り、水風呂 → 外気浴の流れを堪能します。
屋外のひじ掛け椅子に座っていると風が気持ちよく、これが所謂「ととのい」なのかと、サウナ好きの方々の気持ちを知ることができ、とってもグッドな体験でした。
ところで、置賜駅~賜の湯 の道中には、ちょっと気になる看板があります。

何かを企んでそうな少女
こうした標識は各地で見受けられますが、例えば滋賀県発祥のキャラクターの中には、商標登録されているものもあるのです。

米沢の少女も、もしや商標登録されているのでは!?
・・と期待しましたが、残念ながら見つかりませんでした。
再び米沢駅へ戻り、いよいよ米沢牛を食します。
【7】17:45 ~美味しさの極み!米沢牛すき焼き~
やってきました、米沢牛!
- 米沢牛(商標登録第5029824号)
- 山形県置賜地方で32ヶ月以上飼育された黒毛和種の未経産雌牛を指し、きめ細やかな霜降りと上質な脂が特徴の高級和牛。その品質の高さから、日本三大和牛の一つに数えられている。(参考:商標登録第5029824号 米沢牛(よねざわぎゅう) | 経済産業省 特許庁 )
温泉とサウナでお腹を空かせ、準備万端です。知財グルメ旅 ~米沢編~ の集大成、米沢牛をいただきましょう。一体どんな ”極み” なのか!? 胸をワクワクさせながら、薄暗くなった雪道を歩きます。

米沢駅から600m「米沢牛亭 ぐっど」
店内には著名人のサイン色紙が数々並び、登録商標入りの認定証も飾られていました。登録商標中、米沢牛の横には上杉謙信の旗印「毘」、そして上杉鷹山が産業として奨励した「一刀彫」も盛り込まれています。

米沢牛ステーキに惹かれながらも、「美味しさの極み」に出会うべく、すき焼きを選択。店内のお客さんは我々のみ。じっくり堪能します。

すき焼き定食
これは美味しさの極み・・!
「おいしい山形(商標登録第4516799号)」を象徴する、素敵な逸品でした!
最初からすき焼き鍋の美味しさを味わうことができるのみならず、自分で肉を投入して火の通り具合を調節して楽しむこともできます。お肉はジューシー。白米もお味噌汁もとってもグッド。お腹一杯になり満足したものの、更にもう一つ頼んで食べたくなるほどの品でした。上質な脂がたまりません。
多幸感に包まれながら、新幹線発車の時間まで近所のカフェにて過ごします。

米沢駅から450m「珈琲専門 飄」
コーヒーが美味しく、ボードゲームで楽しく遊ぶこともできて素晴らしいお店でした。
【8】21:00 ~米沢駅で知財お土産を購入!あとは寝て帰るだけ~
しばらくカフェで過ごしたあと、米沢駅へ。知財グルメ旅 ~米沢編~ は、そろそろ終了です。日帰りでしたが十分に堪能できました。
お土産の知財アイテムを探すべく、駅併設のお店へ。特許出願や商標登録を謳っている以下2点を購入しました。「特許出願済」とあれば、特許関係者として買わずにはいられません。なお、出願されているだけでなく、特許として登録されています。
- すぐ食べられる山形玉こんにゃく(特許第6363572号)
- スモッち(商標登録第4379273号)

米沢駅で購入可能な知財お土産

玉こんにゃくの商品と特許図面
あとは新幹線に乗って帰るだけです。朝の失態を繰り返さぬよう、余裕を持ってプラットフォームへ向かいます。
東京駅から乗り換え無しで来れて、美味しい物で溢れている山形県。次は是非、山形市や天童市などにも訪れたいものです。

最終上りの「つばさ160号」を待つ米沢駅
【9】21:30 ~帰京と思いきや・・猪の激突~
予定通り乗車、されど新幹線は進まず!
前を走る列車に猪が衝突してしまったとのこと。こればっかりはどうしようもない・・。極寒かつ暗闇の中で対応する方々のご苦労を考えると、頭が下がる思いです。
米沢駅でつばさに乗車したまま、待つこと2時間半。0時手前になり、車内アナウンスが流れました。
- 当面、運行は不可能
- この列車は(東京とは逆の)山形駅へ向かう
- 山形駅で「列車ホテル」となる
なんと、旅はまだ終わっていなかった・・・!
いつ動くか分からない列車に座り続けるのは非常にしんどいので、米沢駅近くのホテルに急遽宿泊し、翌日の始発に希望を託すこととしました。
米沢駅~福島駅 間は山間部であるため、猪の衝突が定期的におこるようです。

米沢駅 – 福島駅 間にて新幹線車内より撮影
猪関連では例えば以下の特許がありますが、こちらは猪から農作物を守る目的で発明されたもの。こういった柵で猪の線路進入を防げたらいいのですが、膨大な範囲なので全てカバーするのは困難なのでしょうね。
特許第6978655号(J-PlatPat リンク)
【10】翌5:30 ~まさかの2日目!豪雪から草木を守る雪囲い~
早起きし、ホテルからの景色を楽しみました。
草木を守る「雪囲い」が雪から顔を出しており、雪国に慣れない身からすると新鮮な光景です。

雪囲いについては、古くから複数の実用新案・特許が出願されており、豪雪地帯特有の課題について、先人達が知恵を絞って解決してきたのだと実感できました。
特許や実用新案の情報は、技術的課題に先人が対峙してきた結果を示していますね。趣深い歴史情報の1つとして、今後も活用していきたいです。
なお、猪のトラブルは深夜に解消されたそうで、駅員さんに代替列車のチケットを発券いただきました。新幹線が正常に動く喜びを噛みしめつつ、始発で帰京です。
まとめ
20年ぶり2回目の米沢旅行。トラブルがあり米沢への1泊2日の旅となりましたが、おかげで様々な魅力を再発見しました。山形県は、食が美味しいだけでなく、歴史や文化、全てが上質だと感じます。次は偶然に頼ることなく、目的地として狙いを定めた上で、是非ゆっくりと訪れたいです。
「どこかにビューーン!」にて決まった行き先、山形駅。
油断して新幹線に乗り遅れたため、新たな行き先となった、米沢駅。
猪の影響で急遽宿泊し、夜明けの雪景色とともに触れた、雪囲い。
今回の旅すべてが、趣深いものでした。
そして地域団体商標にかかわる商品は、いずれも歴史溢れる素敵なもの。地域団体商標は、全国各地で783件登録されており(2025年2月28日現在)、特許庁HPにて都道府県ごとに確認することが可能です。
国内旅行を行う際には、是非参考にしてみてはいかがでしょうか。
地域団体商標登録案件一覧(都道府県で検索) | 経済産業省 特許庁

上杉鷹山公。頭上には微かにハロ(日暈)が輝く。