商標登録は更新可能-どんな場合に更新のメリットが大きい/小さいの?

  • 2020年6月4日
  • 2020年6月3日
  • 商標

 商標登録は更新することが可能です。ただし、やみくもに更新したらよいというわけでもありません。この記事では、どのような場合に登録更新のメリットが大きい/小さいのかについて、そして更新登録の具体的な手続についても解説します。

【おさらい】独占権こそが商標登録のメリット

 商標を登録することで、その商標について独占権が得られます。これこそが商標登録のメリットです。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

“商標とは、主に「自らが取り扱う商品・サービスを、他人のものと区別するために用いられる、名称・ロゴ」のことです。

自分(自社)が使っている・これから使いたい名称・ロゴを、国に対して出願し、その審査をパスすることで商標登録を受けることができるのですが、この登録には費用がかかる代わりに、「独占権」が与えられます。

この「独占権」こそが、商標を登録するメリットです。”

(記事より引用)

商標登録は更新可能

 ただし、「独占権」が存続する期間には限りがあります。基本的には、商標登録がされてから10年間です。

 ここで、そもそも商標登録制度は、商標を使用した結果蓄積した「信用」を保護することを目的としています。しかし、商標を使用した期間が長ければ長いほど信用は蓄積されてゆくはずなので、商標登録から原則10年しか独占権が存続しないとなると、そもそもの商標登録制度の目的とは矛盾してしまいます。この矛盾を解消するために、更新登録制度が設けられているのです。

 一方で、使用していない商標の登録をいつまでも認め、独占権を与え続けるとなると、第三者にとっても不利になります。このような事態を防ぐというのも、登録更新制度の役割の一つです。

 存続期間の10年が経過する前に更新登録手続を行うことで、存続期間をさらに10年延ばすことができます。更新登録の回数に制限はないので、半永久的に商標登録を存続させることが可能です。手続については後ほど解説します。

(図:更新登録制度について)

(図:更新登録制度について)

更新登録のメリットが大きい場合

 では、どのような場合に更新登録のメリットが大きいのでしょうか。

 更新登録制度を利用すれば、商標を、ひいては商標の使用により蓄積した信用を末永く保護することができます。

 たとえば、九重味醂株式会社のこちらの商標は、今から110年前の1910年8月24日に登録されました。そして、登録更新が重ねられ、なんと現在も登録が存続しています。

(画像:Toreru商標検索より引用)

https://search.toreru.jp/homes/detail?registration_number=521

(リンク:Toreru商標検索)

”九重味淋の創始者である石川八郎右衛門信敦(石川家第二十二世)が、みりんの製造を手がけたのは安永元年(1772年)のことです。

以来、九重では、本みりん造りに最適な大粒の「もち米」、蔵人の伝承の技がいきた「米こうじ」、清酒造りにも似た醸造方法から丁寧に蒸留した「本格焼酎」を用いて、脈々と品質本位の醸法を受け継いできました。”

(九重味醂株式会社ホームページより引用)

 この商標が付されたみりんはきっと古くから多くの人に愛され続けてきたのでしょう。こうして蓄積された信用を保護するために、1910年の商標登録以来、幾度も更新を重ねてきたものと考えられます。このような老舗の商品に使用される商標の場合、更新登録のメリットは大きいです。

更新登録のメリットが小さい場合

 先程の例とは逆に、更新のメリットが小さい場合もあります。流行を追った商品など、販売期間が短い商品です。商標を使用する期間が10年に満たない場合に登録から10年後に更新登録を行うメリットは小さいです。

~分割納付制度~

  また、登録料を分納することで、存続期間を実質的に5年に短縮することが可能です。これを分割納付制度と言います。

 少しややこしい話になりますが、分割納付制度を利用しても商標登録の存続期間が10年であることには変わりないのですが、後半分の料金を納付しない場合には、商標権は後期5年分の料金の納付期限にさかのぼって消滅したものとみなされます。そのため、存続期間が実質的に5年になるのです。

 この制度を利用することにより、払う金額は前期5年分だけに抑えることができます。ライフサイクルが短い商品の場合に有効な手段であると言えます。

(図:分割納付制度について)

更新登録の具体的な方法

 更新登録の申請を行うためには、 商標登録番号や商品の区分、更新登録を申請する人(つまりは商標権者)の氏名や住所などを記載した申請書を特許庁に提出し、商品の区分ごとに更新登録料を納付する必要があります。

 この際に区分の数を減らすことが可能です。更新登録のタイミングで、使用予定のない区分があるか検討することで、更新登録料の額を抑えることができます。

 申請の時期についてですが、原則、存続期間の満了前6月から満了の日までに申請をしなければなりません。

 ただし、満了の日までに更新登録の申請をすることができない場合でも、その理由のいかんを問わず、割増登録料の支払いにより、満了の日の経過後6月以内であれば申請が可能です。また、満了の日の経過後6月以内に申請できなかったとしても、正当な理由があれば、申請のための期間がさらに6月認められます。

(図:更新登録を申請する時期について)

まとめ

 末永く使われ続けてきた老舗の商品の商標と、短期集中で売り上げを立てる流行りモノの商標では、保護が必要な期間が異なるのは当然です。

 商標登録の期間を10年をひと区切りとした更新登録制度を活用することで、それぞれの場合に応じて存続期間を臨機応変にカスタマイズしてゆきましょう。

商標を、武器にしよう。

 

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